買取の問い合わせを入力フォームで受けている店は多いと思います。項目を減らせば情報が足りず、増やせば途中でやめられる。どちらに寄せても、折り返しの電話が増えます。
これを会話に置き換えると何が変わるのか。導入企業(大阪府・リユース業)のご協力を得て、同じ時期・同じLINE公式アカウントに来たお客様を半分ずつに分け、AIの会話と従来の入力フォームを並行して動かしました。この記事はその集計です。
何をどう比べたか
- 期間: 2026年7月13日〜7月31日(19日間)
- 分け方: 同じLINE公式アカウントに来たお客様を半分ずつ、同じ時期に振り分け
- 母数: 受付番号 521件(会話 246件 / フォーム 275件)
- 成約: 44件(会話 28件 / フォーム 16件)
期間をずらして「前と後」を比べると、季節やチラシの影響が混ざります。同じ時期に並べたのはそのためです。
結果
| 指標 | 従来の入力フォーム | AIの会話 | 差 |
|---|---|---|---|
| 有効依頼率 | 36.0% | 49.2% | 1.37倍(p=0.0023) |
| 成約(実数) | 16件 | 28件 | 成約率 5.8% → 11.4% |
| 問い合わせ1件あたり粗利 | 949円 | 1,828円 | +879円(1.93倍) |
「有効依頼率」は、届いた問い合わせのうち、スタッフが追加で聞き返さずに見積もりへ進めた割合です。
確かなことと、まだ確かでないこと
確かなのは有効依頼率だけです。1.37倍という差は、母数521件に対して p=0.0023 で、偶然では説明しにくい大きさです。
成約率と粗利は、同じ向きに出ていますがこの期間では確定していません。粗利の差(1.93倍)の95%信頼区間は1.03〜4.15倍と幅が広く、成約率の差は p=0.198 でした。成約は44件しかないので、この本数では当然の結果です。
理由の一つは集計の構造にあります。問い合わせから成約までは当日〜1週間かかるため、19日間の集計だと、期間の終わりに受け付けてまだ成約していない案件が、分母にだけ入って分子に入っていません。倍率は保守側に出ます。
何が効いたのか
数字の裏で起きていたのは、次の3つでした。
- 一問ずつ聞くので答えやすい。フォームは最初に全項目が見えるので、そこで離脱します。会話は次の1問しか見えません
- 足りない情報をその場で聞き直す。型番が分からなければ「ラベルの写真でも大丈夫です」と促し、写真から型番と製造年を読み取ります。人が画像を開いて管理表へ打ち直す作業がなくなります
- 最初に点数を聞く。「iPhone 1点」で終わっていた申し込みが、まとめ売りにつながります
金額の話を、こちらから広げないために
導入企業からは、管理表に記録している粗利が保守的な見積のため、実際の粗利はおおよそ2倍になるとのご報告をいただいています(1件あたり 約+1,750円)。同じ係数が両方にかかるため、比率は動かず、変わるのは絶対額だけです。
そのうえで、この数字を貴社の件数に掛けた金額を、こちらでは計算しません。商圏も客単価も取扱品目も違うからです。件数と粗利をうかがったうえで、一緒に試算します。
この記事の出典
- 導入企業(大阪府・リユース業)との同時期A/Bテスト(2026年7月13日〜7月31日)の集計。受付番号521件・成約44件
- 実額補正値(1件あたり 約+1,750円)は、同社からのご報告に基づくもので、A/Bテストの結果とは出所が異なります
- 公開日: 2026年9月10日。この時点の集計です
実名での事例と現場の声はKaitoriAI Chatのページに掲載しています。自店の数字で見当をつけたい方は、無料相談からお声がけください。